Music

  • New Predawn: “Keep Silence”

    Predawnの音楽は人生における短いけれども大切な「瞬間」を上手く捉えています。前EPでは関係がどう発展し、崩れていくのかを捉えていましたね。新曲”Keep Silence”も同様です。誰かから電話が掛かってくるのを待つという日常的な内容。”I used to hate the telephone” という歌詞に始まり淡々と心の移り変わりを説明しています。”learns patience”する事の大切さに気付き、相手の気持ちも理解できるように。そういう物なんだと爽やかに歌い上げられたこの曲は、留守電を残しても電話がこなかった事のあるあなたならきっと共感出来るはずです。視聴は上から。

  • New Crunch: “Mori No Naka”

    名古屋のCrunchからの新曲”森の中”ほど受けた影響が明確にわかる曲は少ないでしょう。SoundCloudにはRadioheadの”Jigsaw Falling Into Place (In Rainbows)”からインスパイアされたと書かれ、確かにその軽快なテンポやベースラインはそれを彷彿とさせます。何がCrunchを個性的にしているかと言えばボーカルですね。トム・ヨークほどの熱量は無いものの、良く考えられ、丁寧に歌われています。Radioheadから影響を受けたというのは驚きですが、その真っ直ぐさがCrunch流インディ・ポップの良さなのでしょう。試聴はこちらから。

  • New Nile Long: “Rush To The Groove”

    The Brixton AcademyがNile Longに改名した時、そのサウンドがどう変化するのか誰もが疑問に思ったはず。去年リリースされたEPは今までの彼らの痛いほど純粋なシンセポップとは違い、心よりも体を動かすサウンドでした。楽曲はもちろん素晴らしいのですが、The Brixton Academyの暖かさは消え、逆に最近かなり普及している80年代風に。 ただ驚きなのが最新シングルの”Rush To The Groove”ではThe Brixton Academyの人間味を取り戻しつつ、新しい音楽に挑戦している事。ボーカルはNile Long EPほどタイトではないものの、寂しげでメランコリックな雰囲気が特徴的。かといって夜中の2時頃に踊るのにも適しているのがびっくり。これからがNile Longの本領発揮なのでしょうか。

  • Sounds So Right: Hearsays Prep New Album, Preview With New Song “When I’m Wrong”

    福岡のHearsaysはDead Funny Recordのコンピで知ったのですが、どうやら同レーベルから3月10日に初のフィジカルEP、”A Little Bird Told Me”をリリースするみたい。収録曲の”When I’m Wrong”がシェアされていて、期待は膨らむ一方です。Wordpressには私にこのような文章を書くのを止める機能を付けてほしいです→”When I’m Wrong”は広がり続ける日本のインディ・ポップ・ブームの一例で新しくはないものの、初めてSarah RecordsのEPが売れてから何も変化が無いから問題ないのです、変わらないから良い。”I’m walking through heavy rain!”のようなtweeな文章に春の暖かさを感させるメロディ。ギター・ポップを進化させるのにも賛成です。そういうのが好きな人は是非同じく福岡出身のJAM The MODを聴いてね!そうでない人はこの曲を共に堪能しましょう。

  • Sounds From The Other Side: Buddy Girl And Mechanic’s Buddy Girl And Mechanic

    Buddy Girl And Mechanicのデビューアルバムは寒い2月の気温以上にチルな気分にさせてくれます。このBuddy Girl And Mechanicはゆったりと始まり、全体を通してゆっくり。それによりこのバンドが得意な遊び心の効いた工夫が活かされるのです。オープナー”Ultra Witch Crafty Fab”なんかはクラウト・ロックを落ち着かせたような印象。7分以上もあるもののクライマックスなんかは無く、同じペースで進んで行くわけなのですが、左右に散りばめられた様々な音色によって飽きのこない曲に仕上がっています。同じく東京のMilla And The Geekの”New Age”に近いものの、Milla And the geeksはノイズ、Buddy Girl And Mechanicは空間と多彩な楽器を使って表現しているという点で異なります。”Buddy My Cloud”はさらにゆったり。シンプルなパーカッションとギターや、アンビエントなボーカルによるオーガニックなサウンドが心地良いです。逆に”Fenix”なんかではちゃんとドラムとベースがあり、キーボードもボーカルのエフェクトも多彩で良い意味で怪しい雰囲気に。3曲試聴可能ですよ。