New Figure: Come Down EP
Figureというアーティストはご存知でしょうか?この日本アーティストのBandcampのページを見てみて下さい。情報量の多いサイトですよね。どうやらアメリカツアーをするみたい!…ってそれは違うFigureでしたね。同じ名前を使ったインディアナ拠点のビートメーカーがいるみたいです。でも日本のFigureも新EP、”Come Down”でもっと注目を集める事でしょう。 このEP以前のFigureはどんな感じだったかというと、Teen Runnings登場後からすでに数年間も日本のインターネットを埋め尽くしている、やかましくファズの掛かったベッドルームサウンドを奏でていました。その過去の作品達は、厳しく言えば録音のクオリティが低かったり、ノイズの実験のような作品ばかり。でも今回の”Come Down”では、そんな遊び心とフックのあるメロディーが上手く調和しています。嵐のような轟音もバランスよく効果的に感じられ、”Soft Path”なんかがその「グッドバランス」を象徴してるんじゃないかな。今まで同様、いかつい生楽器の音が大半を占めているものの、やわらかいキーボードや、ノイズをくぐって出てくるボーカルが見事(洋楽で例えるならDIIVでしょうか)。”Place”は幻想的な曲で、ギターやベースもその雰囲気を崩しません。一方で”Come Down”は逆に歪んだドラムが印象的で、キラキラしたキーボード(木琴みたいな音)が上手く混ざっています。Come Downは凄くスローな”My Side”で終わるわけなんですが、この曲はギターストローク、キーボードと淡いボーカルのみのシンプルな構成。驚くほどの成長を遂げたFigureの自信作を締めくくるにはもってこいの美しい曲です。試聴はこちらから。