Glowing Corners: Sakasa’s Coin Bender EP
文化の中心は東京だと思われがちですが、関西も同様に栄えています。それでも大阪や京都の印象が強いですよね。ここ2年くらいその2つの場所ではダンス・ミュージックが盛り上がっていましたし。かつての首都であり、大仏や鹿が有名な奈良はどうでしょうか?良いアーティストを多数輩出しているものの、あまりダンス・ミュージックのイメージはありませんね。でもそんな奈良からも最近Sakasaというアーティストが出てきて、Coin Bender EPでは前向きなビートやノイズを奏でています。”Let your body dance, and let your brain dance more,” と説明されるこの三曲入りEPからは、名古屋のHouse Of Tapesとも共通点を感じます。どちらもメンタルとフィジカル両方に響くので。一曲目のタイトル・トラックなんかは特にそうで、歯医者のドリルみたいな身震いしそうな激しいノイズでビートが構築されています。”Pond”では逆に柔らかな印象。華やかなシンセのレイヤーが乗っているビートがこちらも徐々に重なっていきます。体を動かすにも世界観にも浸るにも適した美しい曲です。