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Woozy Pop: Fancy Books

ここ2年ほど前から、CUZ ME PAINレーベルのアーティスト達が暖めてきた、幻想的な空気感を持つダンスミュージックが、東京のシーンで注目を集めています。

このようなテイストは、Sapphire SlowsやLLLL等、同じように海外のブログで話題になっているアーティスト達からも見受けられるかもしれない。でも、CUZ ME PAINが放つJesse Ruinsの海外から受けている賞賛が大きな原動力となり、東京のインディーシーンを活性化させているのは確かです。

この夏にDead Funny RecordsからデビューEP、”Wisteria”をリリースした埼玉のデュオ、Fancy Booksのバイオグラフィーにも、CUZ ME PAINの名前が上げられています。

確かにオープニングトラックの”Twilight Memory”や”Ermine”では、シンプルなビートの上に温もりのあるシンセサイザーが渦を巻き混ざり合っていて、この比較も納得できるな、と感じます。

具体的にFancy Booksが、CUZ ME PAINのアーティスト達とどう違うかというと、”Wisteria”等で聴ける、ポップで楽しいボーカルがフィーチャーされている所でしょう。また、今回の目玉ともいえる”Sister Carry Stars” は、電子音やベースなどだけでも美しく表現できていただろうけれど、女性ボーカルが加わる事により、温もりのある、暖かいトラックへと見事に変貌しています。

CUZ ME PAINの中でもダントツにポップで聴きやすいJesse Ruinsでさえ、ミステリアスな世界観を演出する為にボーカルに工夫を加えています。しかしFancy Booksは”Sponge Boy”等で聴けるように、あえて自然なボーカルを導入する事で、新鮮さを出してきています。

“Wisteria”はCUZ ME PAINからの影響を上手く取り入れ、新しい可能性を追求した作品と言えるでしょう。

Fancy Books EPの視聴はこちらからまた、購入はこちらから:

New Rapunzel8083: “Miró Jazz”

Rapunzel8083は良い意味で今の日本のトレンド、シーンを無視した独自の音世界を追求していると思います。新曲Miró Jazzでは彼の以前の作品からのサンプルを集めたものになっています。中には昨今のYouTubeヒットの”Charlie Bit My Finger – Again!”も含まれており、Rapunzel8083の遊び心がみれます。

又彼の作品の多くには著名な画家へのオマージュともとれる言葉遊びが含まれており、以前の作品にはサルバドール ダリを思わせるDalí Jazzそして今回の作品にはミロの名前が冠されており彼のアートに対する思いが作品になっているのかもしれません。色々な側面から見える彼のオリジナリティーは素晴らしい物がありこの独自の世界を是非試聴してみてください。リンクは以下から.

New Teen Runnings’ Video: “Make It Better”

東京のTeen Runningsが去年発表されたLet’s Get Together Again.を発売します。

去年彼らがLPを発表した時は彼らはFriendsと名乗っておりTeen Runningsと改名してからの新たな発売となります。彼らの昨今の海外ブログでの人気を受けブルックリンのFriendsとの混同を避ける為の変名に至ったという経緯もある様です。新作には新曲もいくつか収録される様です。

そのリリースにあたりTeen Runningsは8月8日にMake It Better.のビデオをリリースしました。このビデオはVideoTapeMusicによって制作されており80年代の映像のマッシュアップのミュージックビデオになっています。

80年代の映像を再構築してのミュージックビデオは決して見新しい物ではありませんが、VideoTapeMusicはこの古い手法で作られたビデオを新鮮に見せる事に成功しています。このビデオのリンクは以下から。

Eadonmm: “Recollection”

関西のINNITに関してはここでも繰り返し取り上げていますが、INNIT以外でも関西の勢いを表すパーティーを紹介します。IdleMomentsは日本の新しいサウンドを作っているクリエーター達を集合させる事を目的としたパーティーです。オーガナイザーワダシンヤさんはEadonmmというアーティスト名でも活動しており彼の音楽は一般的なダンスポップミュージックとは一線を画する陰鬱で退廃的な世界観を表した物となっています。彼の楽曲Recollectionの鳥のさえずりの様なエコーの声、冷たい空気感を持ったシンセ、そしてちりばめられたビートなどは催眠的な独特な音の世界を作り出しています。試聴は以下から

New Seiho: “Underwater”

SeihoのUnderWaterはデジタルカットアップのボーカルと奇妙な電子音そして夏を彷彿とさせる水の音に溢れるFuturePopチューンになっています。この曲は次世代プロデューサーを牽引するSeihoの実力を十分に感じれる物となっており、楽曲の構築、テンションとリリースそしてザゼンボーイズを彷彿とさせるファンキーなベースライン等素晴らしい音がちりばめられた秀曲になっています。試聴は以下から