Music

  • Live Must: Ningen OK

    Ningen OKは是非ライブを観てほしいバンド。彼らについてあまり詳しく知らなかったものの、先週末のライブセットは最近観たライブの中でも特に印象に残っています。手作りの白いピラミッドのようなオブジェに囲まれて彼等は演奏を開始。ギターTakurou Yamashitaは大量のペダルの前で演奏し、ドラムのKen-ichi Sakaguchiは時折ボコーダーを使用し、怪しい機械的なボーカルを披露。言葉が無いインストでもこのデュオには高度な一体感があり、ロックなグルーブ感を出しています。 ライブハウスだけで輝くのではなく、録音された作品も同様に素晴らしいです。”体温の行方”は静けさを打ち砕くカオスみたいなものが上手く表現されていて、Ningen OKの核となるスタイルを知るにはもってこいな曲(フィードバックを是非体感してほしいです)。試聴は以下から。最近リリースされた同タイトルのファーストアルバムからの曲なので、もし気に入ったら通して聴く事をオススメします。要するに、Ningen OKの音源にはライブから感じる事の出来る素晴らしさが詰まっています。是非ブックマークを。

  • Not Lethargic: Head On The Sofa

    リニューアル後のタワーレコード渋谷店に遊びに行ってきました。2階がカフェで埋め尽くされていたりして、とても面白いですね。いろいろ試聴してて、新しいCDが欲しいなと思ったものの…一番安いのでも4曲入りのシングルで1000円だし…アルバムは2500円だし…この高価な価格設定がCDが売れなくなっている一番の原因ではないでしょうか。Head On The SofaのEPなんかは素晴らしい上にBandcampからタダでダウンロード可能ですし、今の時代多くのEPがMediaFireで無料で落とせます。 Head On The Sofaの新作Memai EPはギターが中心なものの、キャッチーなメロディーが好印象。一曲目の“Stay With Me”はシューゲイザー風の空間ギターにけだるそうなボーカルがフィーチャーされ、退屈になりがちなスタイルなものの、一直線な飽きのこない仕上がりになっています。一番注目すべきトラックは“Through Your Ways”なのですが、これはしゃっくりしてるかのような面白いリズムパターンが特徴的です。最初は不快に感じるかもしれませんが、慣れてくるとやみつきになりますよ。Dinosaur Jrのようなギターが印象的なインストの“Veranda”はギター少年にオススメ。すごく完成度の高いEPですし、Head On The Sofaは他にも作品を出しています。試聴(もちろん無料で)はこちらから。

  • New Cold Name (Nobuyuki Sakuma Of Jesse Ruins): “She’s Filled With Secrets”

    東京のJesse Ruinsとその他CUZ ME PAINに関わるプロジェクトは結構変動が激しかったりするのですが、このトリオのダンスビートと美しいボーカルは陰のあるサウンドをやわらかな光で照らしています。Jesse Ruinsのキーパーソンであるサクマ・ノブユキは最近Cold Nameとしてインダストリアル寄りのミックスをリリースしたのですが、今までの彼のサウンドと比較しても遥かに不気味な仕上がりになっています。”She’s Filled With Secrets”は特にそのような印象が強く、ビートや不気味なシンセで彩られています。デビッド・リンチの映画、Twin Peaksからのサンプルもミックスに入ってます。終盤には美しくも不穏なピアノの音色が奏でられ、Cold Nameのスタイルをビシッと表現しているので、最後までちゃんと聴いてみて下さいね。試聴は以下から。

  • Eccy Remixes Purity Ring’s “Belispeak”

    東京のプロデューサーEccyによるカナダのデュオPurity Ring”Belispeak”のリミックスは、この二つのグループが今年なぜ話題になったのかを理解の出来る、ちょっとしたプレビューのようなトラックになっています。ヒップホップにインスパイアされたビートの上で歌うギミックの効いたボーカル・レイヤーは、リミックスではよりシンプルに仕上がりに。それゆえ、Megan Jamesの幻想的な歌詞世界も際立っていますね。コーラス以外にマキシマリズムが感じられないこの作品は、Purity Ringによるオリジナルの良さを、Eccyが持つ違う視点で追求したミニマルなリミックスになっています。

  • Sapphire Slows Teams Up With Magic Touch For “Just Wanna Feel”

    “Just Wanna Feel”のビデオ・ティザー。上のイメージをクリックしてご覧下さい。東京のSapphire Slowsを中心に構成されていますね。昨年までのミステリアスな印象からはうってかわり、彼女はフレームの真ん中でカメラを見つめています。カメラから逃げ隠れするような”Animal Dreams”のビデオからは長い道のりでした。 曲自体も、ビデオほどではないものの、進化しています。この曲はロサンゼルスを拠点に活動する、同じ100% Silkのアーティスト、Magic Touchとのコラボレーションです。彼はハウスを得意としているので、”Just Wanna Feel” もそんな彼の飛び跳ねるようなMagic Touchスタイルが5分半程堪能できます。が、その上でSlowsが美しいハウス・ディーバとして歌うと斬新な印象に。彼女のボーカルはソロの作品より抜けが良く、デジタルな切りを突き破っています。このようにオープンに表現するSapphire Slowsも魅力的です。試聴は以下から。