New OKLobby: Resort

去年の末にOKLobbyが東京のベッドルーム・ミュージック・シーンに登場したとき、この若きアーティストが何をやっているのか、不思議に思っていました。でもプロジェクトの名前やデビューEPのタイトルResortworksからは、他のベッドルームアーティストと同じくVaporwaveの影響を受けて入れているんじゃないかというヒントが感じ取れます。取り入れた明確な影響は除き、音楽性からは隠れた皮肉などは感じられないのですが、むしろ同じ東京のアーティストTaquwamiに近い世界観です。でもOKLobbyが今年に入ってからリリースしたResortは、Resortworksで試んだ斬新なアイディアがより明確に伝わる作品に。Taquwamiと関西のSeihoからの影響がこの11曲のなかで多く見え隠れするのですが…OKLobbyは単純にインスパイアされただけのアーティストではありません。オープナーの“Brainwash”に使われているスローにされたボーカルサンプルは、限りなくフットワークに近い特有なビートに完璧にマッチしていて、それにシンセが上手く絡まっています。Resortworksに収録されていた3曲を除いては全てがとてもカラフルです。そんな中でもハイライトは”Animation”。アップテンポなトラックには他のアーティストもよくやるようにボーカルサンプルが散りばめられているのですが、そのポップさが魅力的。子供番組の音楽みたいになりがちですが、この”Animation”からは深みを感じる事が出来るので是非聴いてみて下さい。アルバムのダウンロードはこちらから。

Glossy Getaway: OKLobby

東京のプロデューサーOKLobbyの作品にはよく、”リゾート”っていうキーワードがでてきますね。かれのデビューEPのタイトルも”Resortworks“でしたし、収録曲からは”Mind Resort Scidaria”というタイトルも見受けられます。バンド名に含まれる”Lobby”という単語は、2012頃から存在したシティ・ポップやvaporwaveを連想させますが、どうやら違う模様。むしろ、同じ東京のプロデューサーTaquwamiがここ最近手がけている音に近く、Resortworksの三曲からは猛烈な打ち込みドラムと切り刻まれたボーカルのサンプルが聴こえます。TaquwamiのBlurrywonderは、不鮮明でもやもやしたサウンドが渦巻き、それが作品の魅力なのですが、OKLobbyはというと、もっと鮮明で、クリアなサウンドが印象的です。”Mind Resort Scidaria”なんかでは子供達の声や、アラビア風の歌唱みたいなものが、シンセサイザーの土台の上で歌っています。”Fireworks”ではエフェクトがかけられたボーカルがフィーチャーされているものの、複雑になっていく曲の後半までは、とても鮮麗されています。 Resortworks E.P. by OKLobby 上で紹介した曲以外にも”Life Is A Short Life” という曲があって、これはまだ数少ないリリースの中でも最高にチルド・アウトしています。視聴は以下から。