mus.hiba Teams Up With Calum Bowen For “Winter Valentine”

“Winter Valentine”を説明するにはいくつかのアプローチ方法があります。ボーカロイド好きのアーティストmus.hibaとBrightonを拠点とするゲーム音楽プロデューサーCalum Bowenのコラボレーション作品なのですが、国内外でのコラボでは最先端と言えるのでは(例えばi-flsとmus.hibaとZoom LensだったりCokiyuとBathsだったり)。この曲ではmus.hibaによる雪歌ユフの声と、(おそらく)人間の歌声がデュエットしています。こういう事もボーカロイドの持つポテンシャルと言えるでしょう。が、そんなうんちくを抜きにしても”Winter Valentine”は素晴らしい。9-Bit Blizzardというコンピに収録されているのですが、mus.hibaの “Magical Fizzy Drink”と同様に、ゲームぽさを匂わせつつも、それはほんのディテールであって全てではない。始まりは愛らしい子供時代のような雰囲気で2人のボーカルが交互に歌います。まるで星のカービィのような世界観なのですが、ここからは素晴らしい展開が。mus.hibaとBowenの両者が多くのアイディアを出したというのが聴いていてわかる程アイディアに満ちていて、1つのネタに留まらず、様々な方向に移行していくメロディが圧巻です。コラボレーションとはこういう事でしょう?試聴は以下から。

New mus.hiba: “Slow Snow”

私たちがmus.hibaに興味を持ったきっかけは彼の”Magical Fizzy Drink“というトラック。ボーカロイドという、キャラクターをシンセサイザーのように操り歌わせるプログラムを曲に使ったのが実験的かつ印象的でした。彼は雪歌ユフというボーカロイドを使っているのですが、ありのままでは不可能な、個性的な使い方が面白いです。”Slow Snow”という新曲にもまた細部に至るまでこだわりが。”Magical Fizzy Drink”では様々な音色が左右に飛び交い、暗くも暖かい雰囲気を演出していたのですが、”Slow Snow”ではそのような物は逆に陰に潜み、キラキラしたシンセが前へと出てきています。メインの音色は瞬間的なピッチ・ベンドによる、まるで波紋のようなエフェクトが掛かっていて、輝かしい世界から一瞬現実に取り戻されるような、一筋縄ではいかない工夫が施されています。雪歌ユフの声も凍えるような寒さの中マフラーを介して歌っているような、少し冷たく、くもっているような印象。途中でピッチが変わり、曲の流れを上手く展開させていく手助けをしたりも。この組み合わせが不思議と不気味さを演出しています。試聴は以下から。 引き続き「雪」というテーマを追求しているmus.hibaは、Singing In The Snowという、雪歌ユフをフィーチャーした冬/クリスマスがテーマのコンピレーションアルバムにて更なる新曲を発表するみたいです。”hidamari”という曲で、一部分だけ試聴できますが、フルで発表されるのを楽しみに待つのも良いかもしれませんね。ここで情報を読む事ができますよ。

Music Alliance Pact October 2012

今月のMusic Alliance PactでMake Believe Melodiesはmus.hibaの”Magical Fizzy Drink”を紹介させて頂きました。この曲を含め、世界中のブログがプッシュしている曲を聴く事ができます。視聴は以下から。 Click the play button icon to listen to individual songs, right-click on the song title to download an mp3, or grab a zip file of the whole 39-track compilation through Ge.tt here. JAPAN: Make Believe Melodies mus.hiba – Magical Fizzy Drink Magical Fizzy Drink features vocals courtesy of…

Deep Programming: mus.hiba’s “Magical Fizzy Drink” Featuring Yufu Sekka

研究の意味もあり、私は先週ボーカロイドのイベントに行ってきました。1つの部屋では様々なグッズが売られていました。CDがほとんどなのですが、ステッカーやバッジが売れ筋のようですね。別の部屋は大変混雑していて、DJ達が交代でスピンしていました。ほとんどの曲がボーカロイドを全面に出していて、スクリレックスのとうな曲にもポップさを加えられていました。少なくともこのイベントのアーティスト達はリード・ボーカルとしてボーカロイドを使うだけで、更なる工夫が必要なように感じます。 でも、東京のmus.hibaというアーティストは他のアーティストと違っていて、”Magical Fizzy Drink”という曲はとても興味深い物でした。雪歌ユフというボーカロイドを使っていて、それを前にプッシュするのではなく、あえてシンセやベースの後ろに陰のように存在させています。歌わせている、というよりは囁かせる、という使い方なのも印象的です。ウィッチ・ハウスのような音楽から聴ける使い方なので、とても驚いています。でもそれに加え、後半では8ビットも聞こえ、ギーキーな感じも残してあります。mus.hibaの”Magical Fizzy Drink”は、ボーカロイドを売られている基本的な使い方をせず、別の楽器として工夫して使っています。