Neon Cloud Remixes Blue Foundation’s “Describe,” We Are Mostly Pumped Neon Cloud Are Back

Neon Cloud Neon Cloud Neon Cloud Neon Cloud!取り乱してすいません…でも、ミステリアスかつ素晴らしい(どんどん良くなっています)東京のプロジェクト、Neon Cloudが、2011年のKnit EP以降ついにまた作品をドロップしました。厳密に言うとオリジナル作品ではないのですが、Neon CloudがブルックリンのBlue Foundationの”Describe”(原曲も素晴らしいですよ!)にFlauアーティスト特有のテイストを足しています。このリミックスではリズムには手が加えられていないものの、不意なビートであったり、多数のシンセであったり、加えられた音が原曲の持つ不穏さを際立てるだけでなく、更にその世界感を追求しています。この“Describe”のクライマックスはNeon CloudがBlue Foundationのヴォーカルを逆再生し、リミクサー自身のボーカルが陰から現れる所。男性ヴォーカルがメインなものの、Cloudの繊細な女性ヴォーカルもバックグラウンドに花を添えます。今年はNeon Cloudが新作をリリースするように皆で祈りましょう!試聴は以下から。

Pleasant Surprises: Lil’ Yukichi’s Ghetto Pop Idol

私はちょっとした理由からJ-Popのリミックスにはあまり興味を持てません。というのも、本来のJ-Popのままで十分なのでリミックスは必要ないからです。あと、J-Popがジャンルとして劣っていると示唆していたり、それを直接的に伝えていたりするから、というのもありますね。中にはチョップド&スクリュードやテクノ・リミックスやらなんやらをしないと楽しめない音楽だと思ってる人もいるのでは? でも最近Ghetto Pop Idol を聴いた時は驚きました。この5曲入りの作品ではLil’諭吉というアーティストが、有名なJ-Popの曲をヒップホップ・ビートで奏でています。嬉しい事に、私の好きなきゃりーぱみゅぱみゅとPerfumeが使われています。これにはついつい惹かれてしまいました。ただ、それだけじゃないんですよ!きゃりーのキラキラしたトラック”ぎりぎりセーフ”も、Lil’諭吉が切り刻んで手を加えれば幻想的なビートに一新。他のプロデューサー達が単にテンポを遅くして満足しているのとは訳が違い、原曲の良さを残したまま新しいものを作り上げています。彼がリミックスした“Plastic Smile”も個性的。Perfumeのボーカルを1秒程の長さにカットして、それを上に重ねたり、連続させたり。更なる目玉はAira Mitsukiの”ニーハイガール”のリミックスなのですが、オリジナルに使われている多すぎる電子音を強調してみたり、逆にメローにしてみたりして、曲の中に強弱を付け、上手く展開させています。これがJ-Popの本当のリミックスの仕方です。試聴はこちらから。

Eccy Remixes Purity Ring’s “Belispeak”

東京のプロデューサーEccyによるカナダのデュオPurity Ring”Belispeak”のリミックスは、この二つのグループが今年なぜ話題になったのかを理解の出来る、ちょっとしたプレビューのようなトラックになっています。ヒップホップにインスパイアされたビートの上で歌うギミックの効いたボーカル・レイヤーは、リミックスではよりシンプルに仕上がりに。それゆえ、Megan Jamesの幻想的な歌詞世界も際立っていますね。コーラス以外にマキシマリズムが感じられないこの作品は、Purity Ringによるオリジナルの良さを、Eccyが持つ違う視点で追求したミニマルなリミックスになっています。

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J-Chopped: Terio Chops And Screw Kyary Pamyu Pamyu

きゃりーぱみゅぱみゅは今のところ2012年度で最もユニークなJ-Popアーティストと言えるでしょう。何が興味深いかというと、楽しいミュージックビデオと、中田ヤスタカのプロデュースによるデビューアルバム、”ぱみゅぱみゅレボリューション”がアメリカのiTunesのelectronicチャートで一位に輝いているという事です。 彼女は海外のアーティスト達にも影響を与えています。シカゴのジュークプロデューサーK. Locke Traxxは、彼女のヒット曲、”Ponponpon“を素晴らしいフットワークの曲として仕上げました。そして近日、東京を拠点として活動するTerio Beatsは彼女の曲にチョップド&スクリュードの手法を使い、”The Pamyu Pamyu Tape“というプロジェクトとして発表しています。 Terio Beatsが何故このプロジェクトを手がけたかは謎ですね。おそらく、普段楽しくポップな印象の強いJ-Popを不気味でトリッピーな物にする実験、と捉えて良いでしょう。でも、全ての曲がそうという訳ではなく、原曲のテンポのままの、チョップされたのみのトラックもあります。 “Liquid Cocaine”はPonponponを遅くし、”Liquid Cocaine Remix”はPonponponを更に遅くしています。更に、彼は”つけまつける”をチョップし、とても不安定なビートにしています。いくつかの優れたトラックでは、あえてきゃりーぱみゅぱみゅのボーカルが除かれており、代わりに、彼女の曲の中から特定の音を使い、上にラップを乗せれるような美しいビートにを表現しています。”Lake Onterio”では”チェリーボンボン”のシンセを落ち着いた印象に。”Japan”は”Candy Candy”のイントロにシンプルなビートを加えたのみのトラックなのですが、特に聴きやすく優れたトラックと言えるでしょう。 このテープの一番注目すべき点は、J-Popとチョップド&スクリュードがコラボレーションしたという所。驚く事に、YouTubeでは宇多田ヒカルのチョップド&スクリュードミックスが多く出回っています。しかしそれを除く他のJ-Popアーティストは海外のアーティスト達に比べあまりこのような使い方をされていません。これは日本では著作権が厳しいからかもしれません。でも、カリフォルニア州オークランドで活動するFriendzoneはPerfumeのトラックをサンプリングし、2011年度で最も優れたラップビートの一つに乗せられています。 確かにJ-Popのアーティスト達は頻繁に実験的に使われているとは思いますが、ここで取り上げたアーティスト達は異なった実験方法をしていると言えるでしょう。”The Pamyu Pamyu Tape”はこちらからダウンロード可能です。