New Seiho: “Clipping Music”
今必死にMake Believe Melodieの2012年ベストソングリストを終わらせようとしてます(というか始めようとしてます…)。なので今は大阪のアーティスト、Seihoの新曲をお楽しみ下さい。曲はレイドバックで穏やかな気持ちにさせてくれるエレクトロ・サウンドと波打ち際の音から始まります。そこから我々の知っているいつものSeihoサウンドに突入するのですが、ノイズのような手拍子が軽快で魅力的です。試聴は以下から。
今必死にMake Believe Melodieの2012年ベストソングリストを終わらせようとしてます(というか始めようとしてます…)。なので今は大阪のアーティスト、Seihoの新曲をお楽しみ下さい。曲はレイドバックで穏やかな気持ちにさせてくれるエレクトロ・サウンドと波打ち際の音から始まります。そこから我々の知っているいつものSeihoサウンドに突入するのですが、ノイズのような手拍子が軽快で魅力的です。試聴は以下から。
先週は2012年に我々が聴き逃してしまった素晴らしい音楽を紹介していたわけなのですが…そんな事をしてたらその5日間に出てきた楽曲をまたしても逃してしまうという。皮肉ですね!年末までMake Believe Melodiesは様々な形で今年のお気に入りを紹介していきますし、新しいリリースも紹介していきます。なんで真剣に振り返り始める前に、過去7日間の良作をまずはどうぞ! Cloudy Busey/Bobcat – Only Devotion まず始めに、年末に時間がある時に楽しんで頂けるCloudy Busey(時折Bobcat)のミックステープ”Only Devotion”。”B4 This Loneliness”や”Up To You (If You Love Me)”等、悲しげなダンスナンバーが素晴らしいです。孤独な家路へのサントラに是非。 The Vanities 1+1=26 EP まだ比較的若いインディーポップレーベルAno(t)raksの素晴らしい一年を締めくくるのはThe Vanities。このデュオはレーベルの他のアーティストと比較してもシューゲイザーの要素が強く、個性的です。 bbbbb Anti GridEP 2012年に輝いた音楽ジャンルと言えば、Juke/footworkですね!bbbbbは夏にKool Switch Worksのコンピに参加していて、今度は速く、R&Bのサンプリングを使ったダンスミュージックを彼自身のEPとしてリリースしました。ハイライトは”B2T”です、是非楽しい大晦日のパーティーにどうぞ! Kangaroo Girls Column By Column EP and Elfs In Bloom Summer’s (Not) Gone Canata Recordsからは2つのリリース。京都のベッドルーム・プロジェクトのKangaroo Girlsと北海道を拠点とするElfs In Bloom。無料ですし、要チェックです! Winona Hyper Taquwami風のサウンドが2013年のトレンドになるのか?今のうちにWinona Hyperをチェックしておきましょう!
2012年12月16日、日本の現状を一変させる可能性のある重要な選挙が行われます。もちろん大きな話題になっていますよね。しかし、それとは裏腹に、ポリティカルな音楽はあまり聴かなかったような気がします。原発に関する問題は未だに議論されていますし、大勢の人が”No Nukes!”というサインを掲げてデモに参加していましたが、抗議の音楽はごくわずかしかリリースされなかったのではないでしょうか。そのような中で、Goth-Tradの”New Epoch”は福島の問題に関しての憤りを表現していて、音楽を通して意思表明をした貴重な作品のうちの一つと言えるでしょう。しかしもう一人のダンス・ミュージックプロデューサーも、今年一番とも言えるほどアンチ・原発な作品を発表しています。 広島のCRZKNYは主にjukeやfootworkといったジャンルの音楽を通して原発について問題提示しています。”I HATE JAPANESE NUCLEAR MAFIA” とは彼のBandcampに記された強いメッセージ。無料で提供されている彼の数々のEPにも同じく強い気持ちが込められています。サンプルが多く散りばめられた”Struggle Without End”は、Casetteboyに似たスタイルなものの、日本の政治家や福島関連のニュースからのサウンドバイトやサウスパークからのサンプリングも使った”FUCK JAP GENPATSUはかなり強烈です。このEPのほとんどがこのような内容なのですが、下に敷かれた楽曲もさらなる奇妙さを足しています。ファンキーかつ不気味な”Radiation”ではボーカルサンプルが奇妙かつ不自然に加工されていて要注目です。CRZKNYが8月にリリースした”ABC EP (Atomic Bomb Code)”ではサンプルよりも楽曲重視に。1曲目の”1102″は今年聴いた曲の中でも圧倒的に気味の悪い曲。不穏な電子音の上で奏でられる風鈴は、まるで荒廃した場所の記憶のよう。”The World Five Minutes From Now”と”Statement”は早めの曲で、Juke特有のユニークは陰に潜み、激しく、かつ混沌としています。”ABC EP”はGoth-Tradが”New Epoch”で表現した事に、より緊急性を加えたような作品。Goth-Tradは”Departure”、CRZKNYは”Escape”という曲を持ち、共通の論点も聴く事ができるのではないのでしょうか。ダウンロードはこちらから。 “ABC EP”に収録されている楽曲は、”Atomic Bomb Compilation”という、8月にリリースされた長崎と広島についてのjukeコンピレーションにも収録されています。このコンピの曲の多くは不快さや恐怖を表現していて、あまり聴く事の出来ない、jukeの面白い可能性を追求しています。他の曲はよりアンビエントなものの、核燃料が引き起こす狂ったパラノイアのような雰囲気。日本の現状は決して上手くいっていないのに何故アーティスト達は対抗しないのか?と疑問に思っていたのですが、かなりの数が存在する事を知りました。それも一カ所に。ダウンロードはこちらから。
淡く幻想的なFancy Booksのポップから暗闇で覆うようなThe Paellasのロックまで、東京のDead Funny Recordsの2012年は非常に強力でした。でもJappersのLately EPも是非聴いてみて下さいね。このグループのサウンドは溺れるようなFancy Booksのサウンドともファズの掛かったThe Paellasとも違い、クリアでもっとクラシックなロック/ポップを奏でています。”Settle Down”はとても有意義なリラックスタイム。シンプルな構成によってメインの部分が際立ち、曲の良さを効果的に引き出しています。タイトルトラックは”You Can’t Hurry Love”からの影響が感じられるものの、Jappersのヴォーカルはウイスキーを少量飲んだかのように若干荒々しいです。オリジナルの持つ軽快さは陰に潜みますが、それが彼等の個性であり良さなんです。
Timothy Workが夏にリリースしたセルフタイトルのEPは、わずか4曲収録ながら幅広い音楽性を堪能する事ができます。そもそも、2012年に活躍したアーティスト達はジャンルの枠を飛び越える事が多かったですね。Moscow Clubもインディーポップからよりエレクトロなポップまでこなしていますし、Taquwamiの音楽性は常に変化しています。今回紹介するこのTimothy Work EPにはキャッチーな一貫したテーマ等は無いのですが、純粋に完成度の高い曲の集合体だと言えるでしょう。ミニマルなエレクトロ曲”London Echoes”に続くのは、My Bloody Valentineの”When You Sleep”のギターをよりやわらかくしたようなデリケートなインディーポップサウンドが特徴的な”Waves (You Heard)”。一筋縄にはいかないですね…と思ったとたんに次は色んな意味でエフェクトがかけられたラップが特徴的な”Hollywood!”が…最後の”Roll The Dice”は美しいコーラスとピアノが心地よく、オススメです。ダウンロードはこちらから。