New Seiho: “I Feel Rave”

いわゆる”レイブ”という所には行った事がないので、もし誤解を招くような発言があったら申し訳ないです。イメージしているのは、日常から解き放たれ、そのトランス状態を楽しむ為のイベント。大阪のSeihoの新曲、”I Feel Rave”も、そのイメージに近いです。軽快なビートの上で、様々なトーンを行き来する複雑に調律されたボーカルが、繰り返し”I feel you”と歌い、リスナーを幻想の世界へと呼び込みます。この曲はSeihoを次のリリースへと繋げる堅固なステップと言えるでしょう。

レイブと聞いて他に思い浮かぶのは…偏見かもしれませんが、ドラッグです。Seihoは幻覚を思わせるような工夫を曲に入れていて、後半の水滴が落ちるような音の後、ボーカルは更にめちゃくちゃになっていきます。終盤にこういった工夫もいれる事で、曲のユニークさが際立っています。視聴は以下から。

Similar Posts

  • New Talking City 1994 (right?): “We Can Ride The Boogie”

    Cool journalistic work on display: I googled “Talking City 1994 SoundCloud” and this song came up! Boom, hire me New York Times. The Osaka outfit (probably, or at least someone associated with them) is responsible for “We Can Ride The Boogie,” which dips into one of the pop music’s finest tracks…Michael Jackson’s “Rock With You”…to…

  • Woozy Pop: Fancy Books

    ここ2年ほど前から、CUZ ME PAINレーベルのアーティスト達が暖めてきた、幻想的な空気感を持つダンスミュージックが、東京のシーンで注目を集めています。 このようなテイストは、Sapphire SlowsやLLLL等、同じように海外のブログで話題になっているアーティスト達からも見受けられるかもしれない。でも、CUZ ME PAINが放つJesse Ruinsの海外から受けている賞賛が大きな原動力となり、東京のインディーシーンを活性化させているのは確かです。 この夏にDead Funny RecordsからデビューEP、”Wisteria”をリリースした埼玉のデュオ、Fancy Booksのバイオグラフィーにも、CUZ ME PAINの名前が上げられています。 確かにオープニングトラックの”Twilight Memory”や”Ermine”では、シンプルなビートの上に温もりのあるシンセサイザーが渦を巻き混ざり合っていて、この比較も納得できるな、と感じます。 具体的にFancy Booksが、CUZ ME PAINのアーティスト達とどう違うかというと、”Wisteria”等で聴ける、ポップで楽しいボーカルがフィーチャーされている所でしょう。また、今回の目玉ともいえる”Sister Carry Stars” は、電子音やベースなどだけでも美しく表現できていただろうけれど、女性ボーカルが加わる事により、温もりのある、暖かいトラックへと見事に変貌しています。 CUZ ME PAINの中でもダントツにポップで聴きやすいJesse Ruinsでさえ、ミステリアスな世界観を演出する為にボーカルに工夫を加えています。しかしFancy Booksは”Sponge Boy”等で聴けるように、あえて自然なボーカルを導入する事で、新鮮さを出してきています。 “Wisteria”はCUZ ME PAINからの影響を上手く取り入れ、新しい可能性を追求した作品と言えるでしょう。 Fancy Books EPの視聴はこちらからまた、購入はこちらから:

  • Holding Together: Broken Haze’s “Air Castles”

    Late on J-Pop superstar Ayumi Hamasaki’s new album, a weird little remix of her song “Melody” pops up. It’s the sort of rework one doesn’t typically find on CDs, a fidgety track unafraid to distort Hamasaki’s voice and let its beat burst out in all sorts of directions. It could be safely called “post-dubstep,” and…

  • Out Of Dots Release Compilation Featuring Seiho, Madegg, Submerse And Many More

    次の月曜日、渋谷のWombでOut Of Dotsというイベントが開催されます。三回建てのクラブを埋め尽くすべく、近未来的なサウンドを放つ多くのエレクトロ・アーティストが参加予定です。参加アーティスト達のコンピレーションもアップされているのですが、なんせ26曲もあり、全て聴くのは凄く時間が必要。もし週末お時間のある方は、是非聴いてみてほしいです。忙しい方には16曲以降を聴く事をオススメします。Maltine RecordsのSilvanian Familiesによる”Families Walks”はとても爽やかで、Seihoの新曲、”Blue Elegant”がそれに続きます。ここでFazerockのミニマルなポスト・ダブステップが流れ、Submerse、Madeggと続きます。でも勿論他にもハイライトがあって、例えばDub-Russelの”Nagwares 2 Me”なんかは彼等らしい飛び跳ねるサウンドになっていて、Fugenn & The White Elephantsの”Thunder”も、それを追いかけるような速いペースで進みます。追加で少しハイライトさせて頂くと、Acerola Beach、Himuro YoshiteruとQuarta 330がオススメ。視聴はこちらから。

  • New House Of Tapes: “Noise Attack”

    最近ツイッターで、ダンスミュージックに踊る事とセックスする事意外の目的を求めるのはおかしい、みたいな内容の投稿を見ました。でも、全てがそうというわけでは決してないです。名古屋のHouse Of Tapesも勿論違った目的を見いだしていて、彼等の新曲、”Noise Attack” はその名の通りすごく細かいディテールが詰め込まれていて、取っ付きにくさは否めないものの、それを理解するためについつい何回もリピートしてしまう、中毒性のあるトラックです。別の新曲”For Rainbow“はミニマル・ハウスのような、実験性があまり聴けない曲なのですが、”Noise Attack”のインパクトはやっぱり強烈な物があります。テレビのノイズのようなサウンドで始まり、曲を通して大部分にそのノイズがバックグラウンドに存在しています。その次に入ってくるのが良い意味で気持ちの悪いシンセで、ビートがそれに続いて入ってきます。そして、違うリズム感を持つ同系等のシンセが入ってきて、曲のムードが予想以上に不快に展開していきます。決して尖っているわけではなくどこかスムーズで、どことなくギャスパー・ノエの映画のような雰囲気を持ったこの曲は、きっと病み付きになるでしょう。視聴は以下から。

New Seiho: “I Feel Rave”

I’ve never actually been to anything that could be considered a “rave,” so forgive the generalizations I’m about to make. I’ve always figured one major draw of a rave is the opportunity to just trance out from the world around you and get lost in a moment. Osaka producer Seiho’s newest song is called “I Feel Rave,” and it captures that feeling well. Over a skittery drum pattern, a constantly morphing voice tells us “I feel you,” the words sounding like a revelation hanging above this beat. It sounds like one constant build up to an electronic release.

The other thing I associate with raves…probably unfairly!…is drugs. Regardless of whether it’s brought on by a substance or an experience, Seiho captures the feeling of entering a altered zone late in the song when, after the sound of a water droplet, the voices get extra screwy. It’s a great ending trick for another fine song from the Kansai-based beat maker. Listen below.

Similar Posts