Sound Of The City: YYSHIDD

シティ・ポップスは、日本経済がピークを迎えたバブルの頃に盛り上がったジャンルですが、数年前から復活の兆しを見せています。ジャパンタイムズでこの流行について取り上げられています。Things That Fadeをリリースしたデュオ、Greeen Linezを中心として書かれてるのですが、彼等の音はまるで銀座のホテルでくつろいでいるような気分にさせてくれます。最近注目している他のシティ・ポップスアーティストといえば海老名のYYSHIDDです。SoundCloudのプロフィールには、“Japanese composer/student” (日本の作曲家/学生)と紹介されています。彼の“Naomi’s Love Affair”という曲では、シティ・ポップスの醍醐味が全て取り入れられています。シンセやベース、そしてトロピカルな雰囲気を持つパーカッションが、仕事の後のリラックスタイムのような空気感を表現しています。夏の暑さを和らげてくれるようなスムーズなボーカルも印象的です。

だからといってYYSHIDDはシティ・ポップスに留まろうとしている訳ではありません。Greeen Linezのように、他のジャンルからの影響も積極的に取り入れられています。例えば、“Potato”では涼しく心地良い楽曲の上にラップがサンプルされています。視聴は以下から。

Similar Posts

  • Soft As Snow But Warm Inside: “Vogue”

    “Soft As Snow (But Warm Inside)”は1988年にリリースされたMy Bloody Valentineのデビュー作、”Isn’t Anything”のオープニング曲。そんな名前を持つバンドが登場しました。シューゲイザーを連想せずにはいられなかったのですが、ボーカルがミックスの奥に配置されている事以外、ケヴィン・シールズのバンドとはあまり共通点は見受けられません。デュオの記念すべき一曲目、”Vogue”では、そんなSoft As Snow But Warm Insideの個性が発揮されています。ギターは陰に潜み、代わりに幻想性を持つシンセや、ハードなドラムマシーンの音色が目立ちます。ボーカルも美しく、”one fine day, 1969/I said goodbye to all the world”という歌詞や、宇宙飛行士の喋りがサンプルに使われている事からもわかるように、宇宙旅行がテーマになっています。Soft As Snow But Warm Insideはバンド名ゆえの期待感を上手く裏切り、誰を真似する訳でなく、独自な世界観を表現しています。視聴は以下から。 Vogue EP by Soft As Snow But Warm Inside

  • New HNC: “I Will Make You Sad”

    HNCは長く奇妙な道のりを辿ってきています。彼女のHazel Nuts Chocolateとしての活動は2000年に始まり、Plus-Tech Squeeze Boxや、中田ヤスタカのプロジェクト、Capsuleの作品にも参加してきました。ダンスビート重視というよりは渋谷系みたいな。彼女の初期の作品やコラボレーションは、可愛らしくアップテッンポでエネルギーに満ちていて、2009までの作品にはそのような空気感を特に聴く事ができます。”Cult”では今までのキュートさはそのままに、ドラムンベースからの影響も。その後彼女はしばらく活動をストップし、(Love And Hatesへの参加以外)一年程経って”I Dream I Dead“をリリースしました。楽しくポップなHazel Nuts Chocolateは姿を消し、パラノイアや不安を表現しているような作品です。キャンディーや猫について歌っていた長い年月が一晩の悪夢によって吸い込まれたかのような印象。この曲は音楽的にとても深く、今までの彼女の最高傑作と言えるでしょう。 新曲 “I Will Make You Sad”も過去のHNCから再び一歩離れているのですが、オープニングに重いドラムや寂しげなピアノが使われていて、”I Dream I Dead”よりも更に希薄な印象です。その後増えるシンセも曲を独占するわけでなく、全体の脆く儚いイメージを崩しません。曲に入ってきた直後の彼女の曲はミックスの奥深くにあり、前へは出てこないものの、”drinking your tears”というような言葉は聴こえてきます。コーラスでは曲のタイトルを繰り返してるのがはっきり聴こえますよ。HNCのキャリアは長い間その瞬間の感情の表現、”猫の可愛らしさ”であったりしたわけですが、”I Will Make You Sad”が意味しているように、今の彼女はより複雑な感情を表現を可能にしています。HNCのアーティストとしての大きな前進を是非堪能して下さい。試聴は以下から。

  • Elen Never Sleeps And Super VHS Release Split EP, Featuring Taquwami Remixes

    Elen Never SleepsとSuper VHSがスプリットEPを発表しました。White Surrender/Stuck On Youに収録された曲は、どちらも彼らの今までのスタイルとは異なった方向性となり、新しい可能性を追求した良作と言えるでしょう。Elen Never Sleepsによる”White Surrender”は、今までのドリーミーなサウンドより、少しくっきりとした曲です。きちんと輪郭のあるボーカルに時折囁くようなコーラスが混ざり、ギターとミニマルなビートの上に重ねられています。ボーカルはハイトーンではやや不安定なものの、ミニマルな曲に上手くマッチしています。Super VHSの”Stuck On You”は、彼の楽曲の中でもダントツにガレージ・ロック寄りと言えるでしょう。短いものの、バックグラウンドに面白いノイズが使われていて興味深いです。 EPには東京のトラックメーカー、Taquwamiによるリミックスも含まれています。不思議なことにWhite Surrenderのリミックスは、すごくドリーミーに作られているため、本人達の物より、過去のElen Never Sleepsスタイルに近く感じられます。遅くされたボーカルを除けばElenのオリジナルのようになるでしょう。Taquwamiのサイドプロジェクト、Occult YouとしてリミックスされたStuck On Youは、ガレージからガラリと変わり、Toro-Y-Moiのようなダンスチューンになっています。視聴、ダウンロード(無料)は以下より。 White Surrender / Stuck On You by Gay Vegan Vinyl Cassette

  • Four Your Enjoyment: Sugar’s Campaign And Dancingthruthenights (Tofubeast X Okadada)

    When electronic music producers get together in Kansai, they get down. The best example of this, up until now, was Sugar’s Campaign, a project that brought bubbly beatmaker Avec Avec together with the usually trippy Seiho. Tell the two to create something new together, though, and you end up with party-starting pop indebted to the…

  • Beat It: Canooooopy’s Polymorphism Vs. Valleystayers

    “Goodbye to the hackneyed ‘beats’!!!!!” So goes the last sentence of Canooooopy’s description of his newest album, Polymorphism Vs. Valleystayers. Confrontational statements are not a common sight in the Japanese music scene…at least not ones broadcast publicly…yet here we have a producer who has been gaining steam online over the past few months throwing at…

Sound Of The City: YYSHIDD

City pop, a genre of music that saw its heyday during the high times of Japan’s bubble economy, has had a bit of a resurgence over the past year. The Japan Times covered this trend towards the retro recently, focusing on the likes of Greeen Linez whose recent album Things That Fade is an excellent collection of 80’s-synth-powered numbers that bring to mind a hip hotel lounge in Tokyo. Another artist dabbling in the city-pop sound is Ebina’s YYSHIDD, a “Japanese composer/student” whose song “Naomi’s Love Affair” hits on all the styles sweet points. It has squelchy synths and bass, vaguely tropical percussion and a general atmosphere of after-work relaxation. It also features smooth vocals apt for the remainder of the summer.

YYSHIDD, though, isn’t purely making sonic dioramas of old sounds. Like Greeen Linez, the producer incorporates other styles into his songs, like how he strings a rap sample through his otherwise breezy track “Potato.” Listen below.

Similar Posts